かき氷にハマった夏 2019年09月

 

イラストは、言わずと知れた「氷旗」である。

「ここにかき氷があるよ!」と主張しているかのような旗である。

見ただけで涼しくなり、一気に汗が引いていくような不思議な旗である。

そして子供時代に友達たちと立ち寄った駄菓子屋の軒先で、真っ赤に染まった舌を互いに見せ合ってふざけ合った懐かしさ、夏の郷愁を思い起こさせる旗でもある。

 

今年の夏は尋常ではない暑さ、猛暑の夏でした。

…もっともまだまだ残暑は続いていますが。

そんな猛暑の中、仕事などで街中を歩いていると、フルーツパーラーや喫茶店の軒先に

あの「氷旗」に時折出会うと、僕の眼はどうしても「氷旗」に引きつかれる。

そして手元の腕時計を見て「あと20分はあるな、よし大丈夫だ!」

瞬時に反応して僕はその「氷旗」が掲げられている店に吸い込まれてしまう。

逆に、腕時計を見て「あと10分もない、これは無理だな、残念!」と「氷旗」の誘惑を

断腸の思いで振り切って、と言うより未練たらたらで前に進むかのどちらかだ。

8月の最初の休日のことだった。

家内とショッピングモールへ出かけたときのことだ。

家庭用品のフロワーで家内に連れられてヨタヨタ歩いていると

突然家内が指さして「あなた、家庭用のかき氷器があるわよ」とニコニコ笑いながら言う。

家内は僕がかき氷の大フアンであることは当然承知している。

そのかき氷器は「大人のふわふわ氷かき器」という何とも魅力的なネーミングである。

深紅のボディが実に魅力的だ。

しばし見とれていると、家内が言う「これってどんな氷もOKって書いてあるし、それに電動だからラクにかき氷ができるかも!?3600円だって」

もう買うしかない。

 

それは電動かき氷器との運命的出会いの瞬間だった。

以来、この夏は「大人のふわふわ氷かき器」と僕にとって得難いパートナーとなった。

そしてかき氷にとって、パートナーはかき氷にかけるシロップであることは言うまでもない。

いろいろトライした僕は最終的に某M屋の「マイシロップ」が一押しになった。

冷凍庫で冷やしているロックアイスを3~4個を「おとなのふわふわ氷かき器」のBOXに入れ、BOXの上に刃のついたミキサーを被せ、スイッチを入れるシャカシャカ~ガリガリと小気味よい音を立てて、あっと言う間に真っ白なかき氷ができる。

まるで富士山のそれである。

その富士山にゼリー状になったシロップを円を描くようにかけると瞬く間に富士山は真っ赤な富士山になったり(この場合、あまおうというイチゴ味)、あるいはグリーンの富士山になる(宇治抹茶シロップ)のである。

しかも宇治抹茶のかき氷のときは、そのグリーン色富士山の頂上に抹茶の粉末をかけると一味加わった大人のかき氷になる。

しかもこのかき氷は、いつでも、好きなときに、いくらでも、そしてリーズナブルに味わうことができるから嬉しい。

朝のウォーキングから戻ったとき、庭の草取りに汗を流したとき、午後の3時の休息のとき、夕食後のデザート替りに、そして「今、食べたいなぁ」と思ったとき。

僕は子供時代に帰り、暑さをしのぎながら、童心に帰る。

この夏の猛暑は、暑さと共に僕に「かき氷」をプレゼントしてくれました。

今日から9月、夏は静かに去っていく。

 

 

  

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